生活習慣病
当院では生活習慣病の治療を行っております。健康診断などで「再検査」と言われた方や「異常」を指摘された方は、お気軽に当院までご相談ください。

血圧が高い

血圧は、上(収縮期血圧)120未満かつ、下(拡張期血圧)80未満が正常と言われています。血圧が上がる原因として、塩分、肥満、喫煙、過度の飲酒、加齢、遺伝があります。一過性に上がる原因としては、寒さや環境の変化、ストレス、緊張(白衣性高血圧症)などがあります。血圧が高いのは、高血圧ともいわれますが、サイレントキラーともいわれ、知らない間に血管年齢が高くなり、動脈硬化の原因になります。あまりピンとこないと思いますが、血管年齢が高くなり、血管が狭くなると、脳梗塞の前兆や胸が痛くなる狭心症が起こりやすくなり、血管が詰まると脳梗塞や心筋梗塞といった大病につながることがあります。特に日本人では、血圧が140/90mmHgを超えると、脳出血が多くなるといった研究結果があります。危険因子がある場合は、一つ一つ少なくしていきましょう。
血管年齢は、血圧脈波を測定する機械で検査可能です。心電図変化も出やすくなるので、心電図と併せてお勧めします。血圧は、自宅で測定するのと、クリニックで測定するのとでは大きく違います。当院では、自宅で測定した血圧が電子カルテに反映されるシステムを導入してます。血圧測定器の貸し出しも行っております。血圧でお悩みの方は、ご相談ください。
血圧が高い

脂質が多い

血液検査で、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が多い、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が少ない、中性脂肪(トリグリセリド)が多いなど脂質異常として、健康診断で指摘されることあると思います。脂質は細胞の膜やホルモンを作る材料として必要不可欠です。悪玉コレステロールが身体のスミズミに脂質を配り、多すぎる脂質を善玉コレステロールが回収します。脂質が多すぎると、血液内に脂質が溜まり、血液がドロドロになり、流れが悪くなります。症状はありませんが、血圧と同様に放置すると脳梗塞や心筋梗塞の原因になることがあります。悪玉コレステロールは主に、牛肉や豚肉の油、バター、生クリーム、卵黄、イカ、うなぎ、レバー(鶏、牛)、たらこなどに含まれております。摂取しすぎると血液中の悪玉コレステロールが上昇します。また、肥満や喫煙は善玉コレステロールが下がります。青魚の摂取や適度な運動で善玉コレステロールは上昇します。悪玉コレステロールが高くて、善玉コレステロールが低いとより早く動脈硬化が進みます。中性脂肪は、エネルギー源として使用されますが、多すぎると脂質として、身体に蓄えられます。中性脂肪は、炭水化物の食べすぎか運動不足で上昇します。バランスの良い食事を心がけましょう。こちらは採血でわかります。どの脂質が上昇しているかで、食事のバランスを考えましょう。美味しく、楽しく食べましょう。

体重が多い

BMI(Body Mass Index)というのを身長と体重から計算します。BMI=体重/身長(m)の2乗で求められます。BMIが、25を超えると肥満と定義しております。筋肉質な人もBMIが高めに出ますが、ここではお腹が出ている内臓脂肪型の肥満を指してます。内臓脂肪型肥満は、糖尿病や高血圧症、脂質異常症になりやすいと言われております。また、足腰に負担がかかることにより、膝や股関節の変形をきたすことがあります。内臓脂肪が多い単純性肥満では、適切なカロリーの食事(脂質を取りすぎない、蛋白質の多い食事)、野菜を最初に食べるvegetable first、適度な運動、体重をこまめに測定する(グラフ化体重日記)などの行動療法を行います。まれに、甲状腺の病気や副腎の病気で体重が増える2次性肥満の可能性もあります。2次性肥満は、各疾患を治療すると改善することが多いです。
体内の脂肪や筋肉量を測定する、INBODYという医療機器もあります。筋肉バランスを見ながら運動すると、すぐに体形は変わりませんが、少しずつ変わる変化を実感できます。
体重が多い

血糖値が高い

血糖値は、食前が100mg/dl、食後が140mg/dl程度が正常です、血糖値が、160~170mg/dl程度になると、尿より糖がでてきます。これが、糖尿病と言われる所以です。汲み取り式のトイレが多かった時代は、汲み取りをする業者さんに糖尿病の人がいるよと指摘され、受診をされる方もいました。糖尿病の患者さんの尿は、特有な臭気(アセトン臭)がするようです。血糖値が高いと糖尿病とすぐに考える方がいますが、糖尿病はすぐになるわけではありません。正常の血糖値→境界型の血糖値→糖尿病型の血糖値→糖尿病の血糖値と順を経てなります。境界型の血糖値は、食前が110~125mg/dl、食後が141~199mg/dlまでです。糖尿病型は、食前の血糖値が126mg/dl以上か食後の血糖値が200mg/dl以上のいずれかの場合です。もちろんHbA1cは、6.5%以下です。ここになぜこだわるかと言いますと、正常の血糖値→境界型の血糖値→糖尿病型の血糖値までは完治しますが、一旦糖尿病を発症すると完治しないところがあるからです。どこのタイプかは、砂糖水を飲んで、飲んだ前後で採血を行う75gOGTTという検査でよくわかります。採血で、砂糖水を飲む前、2時間後の血糖値で分かります。検査に時間がかかりますが、その日に結果が出ます。
血糖値が高い

いびきをかく、睡眠中に呼吸が止まる

睡眠中は全身の筋肉が緩みます。睡眠中に、重力により舌が下に落ち込むと気道がより狭くなります。空気の通り道である上気道が狭くなると、いびきをかくことがあります。いびきの原因の大半は肥満です。肥満で首の脂肪が多くなり、脂肪の重さが重力により気道を圧迫します。また耳鼻咽喉科領域では、舌が大きい、顎が小さい、咽頭扁桃肥大、鼻炎、鼻中隔の湾曲があります。
症状は、起床時の頭痛や昼間の眠気、注意力の低下、作業効率の低下、血圧の上昇などがあります。交通事故や労働災害の原因になることもあります。また、最近注目されているのは生活習慣病との関連で、高血圧、狭心症、心筋梗塞、糖尿病などの合併症のリスクが3~4倍高くなると言われています。
検査は、携帯型の装置による簡易検査、入院して行う睡眠ポリグラフ検査があります。当院では、携帯型装置をご自宅で装着し、指に装着してそのまま一晩睡眠をとり、翌日当院に装置を持ってきていただき解析を行います。呼吸が浅いことや睡眠が1時間当たり何回止まっているかで重症度を判断します。無呼吸低呼吸指数(AHI)と言います。診断基準は、1時間あたりに無呼吸と低呼吸を合わせた回数が5回以上であり、眠気などの症状があると診断します。重症度は、AHI5~15を軽症、15~30を重症、30以上を重症としています。簡易検査で重症と診断された場合は、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)が標準的治療としています。鼻につけて、喉に空気を送り、狭くなっている気道を広げます。また、肥満者では減量で症状が軽減する事もあります。アルコールは睡眠の質が悪くなるので控える事をおすすめします。昼間の眠気や朝の頭痛がある場合は、まずは簡易検査をおすすめします。
いびき

尿酸値が高い

食品やアルコール中にプリン体というのが含まれてます。プリン体が体内で、尿酸にかわります。プリン体の多い食事はビール、鶏肉(特にレバー)、豚肉(特にレバー)、牛肉(特にレバー)、エビ、イカ、タコ、干物の摂取があります。摂取が過剰になると尿酸値が上がります。また、ご飯、パン、卵、牛乳、豆腐、魚ソーセージ、ちくわ、かまぼこはあまり尿酸値が上がりません。血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えると高尿酸血症と診断されます。尿酸の結晶は、顕微鏡で見ると針のように尖ってます。関節で炎症を起こすと、痛風になって、腫れて痛みが出ます。また、腎臓では尿管結石の原因となります。尿酸は、尿で排出されますので、水分をよくとりましょう。痛風の発作が出ているときは、鎮痛薬で痛みを抑えますが、発作が出ていないときは尿酸が高くならないように食事に注意し、それでも高い場合は薬物治療を行います。足をぶつけた時に発作が起きやすくなりますので、注意しましょう。
痛風